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ライバー事務所に入るべきか、個人でやるか

「事務所に入れば、伸びるよ」。ライバーを始めようとすると、どこかで一度は、こう言われるかもしれません。声をかけられて、なんだか急かされているような、断ったら損をするような気がして、落ち着かない。もし今、そんなふうに迷って手が止まっているなら、この記事はあなたに向けて書きました。

先に、いちばん知りたいところをお伝えします。事務所に入るべきかどうかは、人によって答えが変わります。どのアプリも、事務所への加入を必須にはしていません。もらえる報酬の土台も、個人と事務所で変わりません。Pocochaは「フリーライバーと事務所ライバーにおいて、ダイヤや応援ポイントなど、Pocochaとして設けている違いは一切ございません」と明言しています(出典:Pococha公式)。だから「入れば伸びる」で決めるのではなく、いまの自分に事務所のサポートが必要かどうかで選んでください。

そのうえで、隠さずお伝えしておきたいことがあります。この記事を書いている僕たち(ライバー研究室)自身が、ライバー事務所です。所属するライバーから手数料は取っていませんが、それでも「事務所」であることに変わりはありません。だから本来、僕たちは「事務所に入ったほうがいい」と言えば得をする立場です。それを承知のうえで、できるだけ正直に、個人(フリー)でやったほうがいい人のことも書きます。

なお、この記事の内容は2026年7月時点のものです。プラットフォームの規約や、事務所との契約の制度は、あとから変わることがあります。実際に契約する前に、使いたいアプリの公式と、契約書の中身を、必ず自分で確かめてください。

ライバー事務所に入るべきですか

必須ではありません。事務所は、入らないといけないものではなく、使いたい人が選んで使う任意の存在です。Pocochaは事務所のことを、「学校に対しての塾や予備校のような存在」だと説明しています(出典:Pococha公式)。塾に通う人もいれば、自分で勉強する人もいるように、事務所も、必要だと思う人が使えばいいものです。実際にPocochaは、「事務所に所属してライブ配信を行うのか、フリーライバーとして配信を行うのかはライバー様ご自身に決めていただく選択」だと案内しています(出典:Pococha公式)。決めるのは、事務所でも、声をかけてきた人でもなく、あなた自身です。

ひとつ補足すると、声をかけてきた相手が「◯◯公式事務所」と名乗っていても、それをうのみにしなくて大丈夫です。たとえばIRIAMは「現状IRIAMが運営・管理を行う公式事務所はございません」とし、公式や公認といった表記は原則許可していないと案内しています(出典:IRIAM公式)。肩書きが気になったら、使いたいアプリの公式ヘルプで確かめてください。

個人(フリー)と事務所で違いはありますか

大きく違うのは、「サポートがあるかどうか」と「契約を結ぶかどうか」の2つです。プラットフォームからもらえる報酬に、個人と事務所で差はありません。この点はPocochaがFAQで、フリーライバーと事務所ライバーで「違いは一切ございません」と明言しているとおりです(出典:Pococha公式)。

配信を始めるときの審査も、事務所に入ったから通りやすくなる、ということはありません。Pocochaは「事務所所属ライバーとフリーライバーの審査基準は一律となります」と案内しています(出典:Pococha公式)。

始めること自体も、事務所を通す必要はありません。17LIVEは、認証以外のライバーについて「まずは気軽に配信を試してみたい場合は、契約をおこなわずに配信をお楽しみいただくことも可能です」と案内しています(出典:17LIVE公式)。

さらに17LIVEでは、事務所を通さずに、17LIVEと直接ライバー契約を結ぶこともできます。17LIVEは認証ライバーを「17LIVEが認証し、ライバー契約をおこなっているライバーさま」のことだと説明しています(出典:17LIVE公式)。

だから、「個人か事務所か」は、もらえるお金の大小の問題ではありません。一人で進めるか、誰かに伴走してもらうか。その違いだと考えてください。

事務所に入ると報酬は増えますか

増えません。少なくとも、プラットフォームからもらえる報酬が、事務所に入ったという理由で増えることはありません。Pocochaが、フリーと事務所で報酬に「違いは一切ございません」と述べているとおりです(出典:Pococha公式)。

ここで、ひとつ誤解しやすいところに触れておきます。17LIVEは、17LIVEと直接契約する認証ライバーの「成果報酬料率」を35%と公表しています(出典:17LIVE公式)。これは17LIVEと直接契約した場合の料率であって、事務所を通したときの手取りを表す数字ではありません。事務所を経由したときに実際にいくら受け取れるかは、事務所ごとの契約で決まり、公式に決まった数字はありません。

だから、ネットで見かける「還元率◯%」といった数字だけで事務所を比べても、あまり意味がありません。本当に見たほうがいいのは、還元率の数字よりも、契約の期間や、辞めたあとの制限や、途中でやめるときの条件のほうです。

個人(フリー)でやったほうがいい人

では、具体的にどんな人が個人(フリー)に向いているのか。僕たちは事務所ですが、それでも正直に、4つのタイプを挙げます。

プラットフォームと直接やりとりできる人

ここまで見てきたとおり、報酬の土台も、始めるときの審査も、個人と事務所で変わりません。自分でアプリの使い方を調べて、わからないところは公式のヘルプを読んで動ける人なら、事務所を通さなくても十分に始められます。17LIVEも、契約をおこなわずに、まず配信を試すことができると案内しています(出典:17LIVE公式)。始め方の基本は、別の記事にまとめました。まだ登録していないなら、こちらから読んでみてください。

契約で縛られたくない人、辞めたあとの自由を大事にしたい人

事務所と契約を結ぶと、その中身によっては、辞めたあとの活動に条件がつくことがあります。実際に公正取引委員会は2025年12月、一部のライバー事務所について、契約終了後の一定期間、「ライブ配信活動を行うことの禁止」「他のライバー事務所との間でマネジメント契約を締結することの禁止」「自社と同種の事業を営むことの禁止」といった活動の制限を設けていた事実が認められたと公表しました(出典:公正取引委員会)。この件は、あとの項目でくわしく紹介します。こうした縛りを何より避けたい人は、個人でいるほうが、気持ちよく続けられるかもしれません。

お金の流れを、自分で把握して管理したい人

事務所を通すと、プラットフォームからの報酬が、事務所を経由してあなたに渡ります。その取り分の決め方は事務所ごとに違っていて、外から見えにくいのが正直なところです。自分の稼ぎがどう計算されて、どこで何がどう引かれているのかを、自分の目で把握して管理したい人は、個人のほうが向いています。

いまは、伴走やマネージャーを必要としていない人

事務所の価値は、サポートにあります。配信の相談に乗ってくれたり、イベントや企業からの案件をつないでくれたりする。でも、それが今のあなたに必要かというと、人によります。まだ一人で気楽にやりたい。今はサポートよりも自由がほしい。そう感じるなら、無理に今、事務所を探さなくても大丈夫です。

ここまで4つ挙げました。読んでみて「自分は個人でいいな」と思ったなら、それがあなたにとっての正解です。それを、事務所である僕たちが言うのも変かもしれませんが、本当にそう思っています。

事務所に入ったほうがいい人と、メリット・デメリット

では逆に、事務所が向いているのは、どんな人でしょうか。

一人だと、どうしても続かない人。近くに相談できる相手がいてほしい人。何から手をつければいいか、土台のところから一緒に考えてほしい人。こういう人には、事務所という選択肢が助けになることがあります。合う事務所に出会えれば、一人のときより続けやすくなる人もいます。ただし、「事務所に入れば伸びる」と言い切ることはできません。伸びるかどうかは、その人と、配信の中身と、続けられるかどうかで決まるからです。

事務所のメリットは、このサポートと伴走にあります。デメリットもあります。契約で縛られる可能性があること。報酬の取り分が事務所ごとで、わかりにくいことがあること。そして、合わない事務所もあること。だから、事務所を選ぶときは、いいところだけでなく、この後で説明する契約の中身まで、必ず自分で確かめてほしいのです。

念のため書いておくと、その相談先のひとつが、僕たち(ライバー研究室)です。手数料はいただいていませんが、それでも、数ある事務所のうちのひとつであることに変わりはありません。だから、この章は少し割り引いて読んでもらってかまいません。

公正取引委員会が2025年12月に出した「注意」について

事務所を考えるときに、知っておいてほしい出来事があります。

公正取引委員会は2025年12月9日に、「ライバー事務所を運営する事業者に対する注意について」という発表を出しました(出典:公正取引委員会)。これは、ライバー事務所4社に対して行われたものです。公正取引委員会は、この4社の行為が、独占禁止法の規定の「違反につながるおそれがあるものとして注意を行った」と説明しています(出典:公正取引委員会)。

ここで大事なのは、これは独占禁止法の違反を認定したものではなく、あくまで「違反につながるおそれがある」として注意した、という点です。

注意の対象になったのは、契約が終わったあとの活動を制限する規定でした。公正取引委員会は、契約終了後の一定期間、「ライブ配信活動を行うことの禁止」「他のライバー事務所との間でマネジメント契約を締結することの禁止」「自社と同種の事業を営むことの禁止」の全部または一部を定めていた事実が認められた、と公表しています(出典:公正取引委員会)。

この発表から言えるのは、「事務所は危ない」ということではありません。そうではなく、事務所と契約するときは、どこの事務所であっても、契約書を自分で読んで、辞めたあとの制限や、違約金や、契約の期間を確認したほうがいい、ということです。次の項目で、確認すべきことを整理します。

事務所に入るとき、契約で何を確認すればいいですか

事務所と契約する前に、最低限これだけは確認してほしい、というものを並べます。どの事務所と契約する場合でも同じです。

  • 契約が終わったあとに、活動の制限があるか(ライブ配信の禁止、他の事務所との契約の禁止、同じような事業の禁止など)
  • 違約金があるか。あるなら、いくらか
  • 専属かどうか(ほかのアプリや、ほかの事務所でも配信できるか)
  • 契約の期間と、途中でやめるときの解約の条件
  • 報酬の計算方法(取り分の決め方や、手数料の内訳が、はっきり書いてあるか)

これらは、契約書のどこかに書いてあるはずのことです。読んでみて、書いていなかったり、読んでも意味がわからなかったりする点があれば、そのままにしないでください。契約は法律がからむ話なので、判断がつかないところは、契約する前に、弁護士などの専門家に相談してください。ここで有効か無効かを、僕たちが決めることはできません。

参考までにお伝えすると、僕たちの契約には、契約終了後の活動の制限も、違約金もありません。これは、他の事務所がどうという話ではなく、僕たちがそう決めている、というだけのことです。

まとめ:入るべきか、個人でやるか

最後に、まとめます。

事務所に入るべきか、個人でやるか。その答えは、人によって変わります。報酬の土台は個人でも事務所でも変わりませんし、どのアプリも事務所加入を必須にはしていません。だから「入れば伸びる」で決めるのではなく、いまの自分に、伴走や相談相手が必要かどうかで決めてください。一人でも大丈夫、自由でいたい、と思うなら、個人が向いています。誰かと土台から一緒に作りたい、と思うなら、事務所という選択肢があります。たとえば、TikTokでフォロワーが集まらず配信を始められずにいるなら、当社を通して始める道もあります。詳しくはフォロワーがいなくても始めるTikTok LIVEにまとめました。

ひとつ、言い添えておきます。この記事は、結局のところ、自社への相談を勧める記事でもあります。そのうえで、ここまで読んで「自分は個人でいい」と思ったなら、それがあなたにとって、いちばんの正解です。

事務所が合うかどうか、まず話してみませんか。話してみて合わなければ、断ってくれて大丈夫です。手数料はいただきませんし、無理に勧めることもしません。何が引っかかっているのか、ひとことだけ聞かせてもらえたら、僕にできそうなことを、ありのままお話しします。

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よくある質問

ライバーは事務所に入るべきですか

必須ではありません。Pocochaは、事務所に所属して配信するか、フリーライバーとして配信するかは「ライバー様ご自身に決めていただく選択」と案内し、事務所を「塾や予備校のような存在」と説明しています。自分にサポートが必要かどうかで選んでください。(出典:Pococha公式)

個人(フリー)と事務所で、もらえる報酬に違いはありますか

プラットフォーム側の報酬に違いはありません。Pocochaは「フリーライバーと事務所ライバーにおいて、ダイヤや応援ポイントなど、Pocochaとして設けている違いは一切ございません」と明言しています。審査基準も一律です。(出典:Pococha公式)

事務所に入らずに、個人で配信を始められますか

できます。17LIVEは、契約をおこなわずに配信を試すことも、17LIVEと直接ライバー契約をおこなうこともできると案内しています。事務所を通さなくても始められます。(出典:17LIVE公式)

「◯◯公式事務所」という表記は本当ですか

アプリによります。IRIAMは「現状IRIAMが運営・管理を行う公式事務所はございません」とし、公式や公認といった表記は原則許可していないと案内しています。表記をうのみにせず、公式ヘルプで確認してください。(出典:IRIAM公式)

事務所と契約するとき、何を確認すればいいですか

契約終了後の活動制限の有無、違約金、専属かどうか、契約期間と解約条件、そして報酬の計算方法です。公正取引委員会は2025年12月、契約終了後の活動を制限する規定について、独占禁止法違反につながるおそれがあるとして、ライバー事務所に注意を行いました。判断に迷う点は、契約前に専門家へ相談してください。(出典:公正取引委員会)

最後に

もう一度だけお伝えします。この記事の内容は2026年7月時点のものです。プラットフォームの規約や、事務所との契約の制度は、変わることがあります。実際に契約する前に、使いたいアプリの公式ヘルプと、契約書の中身を、必ず自分で確かめてください。

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